風土ということばがあります。 “風”は空気の流れであり、外部からの異文化の来訪を意味する言葉です。“土”は文字通り大地であり、そこに普遍的に在り続ける文化を意味することばでもあります。 風と土に育まれ、そして悠久の時間に見守られて、私たちは今に伝統と文化を引き継いできたのです。
　 旅に出て、その町の崩れかけた古い路地にふと心惹かれたり、高台から見下ろす甍の並みに正統性を感じてしまったり、体の中で何かがざわめくような郷愁を感じさせられることがあります。これは私たちが知らず、身につけてきたバランス感覚です。風土と伝統とに育まれ、培われてきた大切な私たち日本人の感性なのです。
　 京都の町屋造りや飛騨の合掌造りなどに接し、古い民家の太い梁や柱、厚い土壁から漂う力強さやリズム感、有無も言わせぬ説得性や安堵感などを感じるのは、これら民家の思想が今も私たちの体内に生き続けているしるしなのです。
　 地球民家は、日本の風土の中で受け継がれてきた民家の思想を、更に進化させた形で今に再現するため真壁・軸組工法を取り入れ、天然素材、無垢材にこだわり続け、企画されました。